VSuite Ramdiskは買いだ

僕のVAIO type Z (VGN-Z90S)にはメモリを4GB積んでいる。メモリアドレスの上位の1GBくらいはmemory mapped I/Oに使われていて、このアドレスと重なるメモリはOSから見えないので、4GBのうち3GB程度しか実際には使えない。この空間のメモリを使うには、BIOSからチップセットにお願いして、この部分のメモリを4GBよりも上のアドレス空間に移動させた上で(Memory Remap)、32bitより上の物理メモリを使える何らかの手段を使う必要がある。

64bitのOSをインストールするというのも一つの手段だが、WindowsのServerエディションやUnixならPAE (Physical Address Extension)を利用すれば、32bit版でも32bitより上の物理メモリを利用することが可能だ。もう一つの手段が、やはりPAEを使ってOSの管理外の4GBより上のメモリを使う、RAMディスクドライバをインストールすることだ。

その種のドライバとしてはGavotte Ramdiskが有名だが、このドライバは休止状態に対応していない。そのため、休止から復帰するとRAMディスクの内容が失われてしまい、復帰後のアプリケーションの動作に支障をきたすことがある。Internet ExplrorのキャッシュをRAMディスクに割り当てると動作が目に見えて速くなって快適なのだが、休止状態に移行するとキャッシュが失われるため復帰後のページの表示がおかしくなる。

VSuite RamdiskはOSの管理外のメモリを使えるバージョンは有償だが、休止状態に移行するときにOS管理外のメモリもディスクに書き出して復旧させることができる。実際に試してみたがきちんと復旧された。休止状態の移行に掛かる時間もそれほど長くはならない。RAMディスクの内容をシャットダウン時にハードディスクに保存して、ブート時に復旧させることもできる。値段も$29.95と決して高くはない。このソフトは買いだと思う。