Bitcasaで1TBのドライブをバックアップ

ずいぶん前からBitcasaを試しているが、ずっと使いものにならなかった。1TBの外付けHDDをまるごとバックアップすると、バックアップが終わったあとにクライアントがクラッシュする。クライアントを再起動すると、しばらく考え込んでやっぱりクラッシュしてしまう。サポートと何度もやり取りしてきたが一向に解決せず。「新しいクライアントが出たから再インストールして試せ」「何も変わらない」の繰り返し。
先日ふと、ドライブ丸ごとのバックアップをあきらめて、その下のフォルダごとにバックアップしてみたら、あっさりうまくいった。一度アップロード済みの内容なのでdedupが効いて、どのフォルダもあっという間にバックアップが終了した。

うまくいったのはクライアントのバージョンが上がったからかと思って、ドライブ丸ごとのバックアップをもう一度試してみた。ところが、dedupが効くはずなのに異様に時間が掛かった挙句にやっぱりクラッシュした。クライアントを再起動するとやっぱりクラッシュする。クラッシュする前にバックアップ対象からドライブを削除したら、そのあとは問題なく動いている。

ファイル数は多くないので一度にバックアップする容量の問題なのかもしれない。一番大きなフォルダは470GBあるが、これは問題なくバックアップできた。あとはずっと小さなフォルダがいくつかあり、それらも問題なし。完全にdedupが効くので当然そうあるべきだが、ドライブ丸ごとに比べて嘘のように処理が速い。容量無制限だからといって、まとめて1TB以上バックアップするのは避けたほうがいいようだ。

一度はBitcasaをあきらめて、CrashPlan、Carbonite、Backblazeと容量無制限のオンラインストレージを試してみた。しかし、どれも1TBのドライブをバックアップしようとすると、一か月以上掛かると表示されるので、使いものにならなかった。

終了後にクライアントがクラッシュしたとはいえ、Bitcasaは1TBのバックアップに5日しか掛からなかった。最初の3日は寝ている間止めていたので実質4日だ。ドライブ丸ごとの場合は、完全にdedupが効く再試行でもかなり時間が掛かっていたことを考慮すると、フォルダごとなら4日も掛からなかったかもしれない。

5日で1TBのバックアップとは言っても、Bitcasaはdedupするので正味は100GB程度しか転送していないはずだ。Bitcasaはブロックごとに圧縮、暗号化してハッシュ値を計算して送信し、サーバー側にないブロックだけ転送する。BitcasaはAmazon EC2のUS Eastリージョンにあるので帯域は500kB/sといったところだろう。それを断続的にしか使わないので、5日で転送できるのはせいぜい100GB程度だ。